美容室で年々深刻化しているのが、美容師不足です。なかなか良い美容師が採用できないばかりか、応募自体がないということも少なくありません。
そこで、この記事では、美容室経営者や店長、人事担当者の方に向けて、美容師採用で押さえておきたいポイントと、効果的な8つの採用方法について解説していきます。最新の業界の動向もあわせてお話しますので、ぜひご覧ください。
美容師採用方法を決めるために大事な3つの要素
美容師の採用活動を始める際は、「どのような採用方法が自分の美容室に適しているか」を明確にすることが重要です。そのためには、自分の美容室の現状や希望を明らかにする必要があります。
しかし、現状や希望は、自分では分かっているつもりでも正しく認識できないこともあります。そんなミスマッチを防ぐためにご紹介したいのが、次の3つの要素です。これらを軸に考えれば、最適な採用方法で求人をかけることができ、効率的な採用につなげることができるでしょう。
①採用にかけられるコストの有無
美容師の採用活動で重要なことの1つめは、採用にかけられる費用の目安を明確にすることです。採用活動にどれだけ予算を割けるかによって、利用できる採用手段は大きく変わります。
十分な予算があれば、専門の求人サイトや広告、エージェントの活用など幅広い選択肢が検討できます。一方、コストを抑えたい場合は、SNSや紹介制度など費用を抑えた方法に絞る必要があるでしょう。
②採用までのスピード感
美容師の採用活動では、「スピード感」も考慮したいところです。人材がすぐに必要なのか、あるいは長期的な視点で人員を確保したいのかによっても、選ぶべき採用方法は異なります。
急募の場合は即効性の高い求人媒体や人材紹介サービスの利用が有効です。逆に、将来を見据えた採用であれば、インターンや新卒採用、SNSでの認知拡大など、予算を抑えつつじっくり取り組む方法をとることができます。
③求める人材の年齢層や属性
美容師の採用活動では、どのような層をターゲットにするかで効果的なアプローチ方法や求人内容が変わってきます。例えば、若手を積極的に採用したい場合はSNSや専門学校との連携が、年齢や経験にこだわらないのであれば幅広い媒体や紹介制度が効果的です。
美容師を効率的に採用するために、あらかじめ経験・スキル・年齢層や人柄などをなるべく具体的にイメージしておくようにしましょう。ターゲットを明確にすることで、求人票の内容や訴求ポイントも具体的に設定可能なため、ミスマッチを防ぐことができるでしょう。
美容師採用で有効な8つの採用方法
美容師の採用には、実にさまざまな方法があります。ここでは、特に効果的だとされる8つの採用方法を順番に紹介していきます。
①美容業界専門の求人サイト利用
美容師採用で多くのサロンが活用しているのが、美容業界に特化した求人サイトです。これらのサイトは、美容師や美容室で働きたいと考えている求職者が集まりやすいのが特徴で、経験者だけでなく未経験者や美容学生など、幅広い層にアプローチできる点が大きな魅力です。特に、若手の採用や新卒採用を強化したい場合には、美容学生向けの求人も掲載できるため、ターゲットに合わせた柔軟な募集が可能となります。
また、掲載費用も一般的な総合求人サイトに比べて比較的リーズナブルな場合が多く、コストを抑えながら効率よく人材を集めたいサロンにも適しています。中には、採用が決まった場合にのみ費用が発生する成功報酬型のサービスもあり、無駄なコストを避けたい場合にも安心です。
ただし、求人サイトに掲載したからといって必ずしも応募が集まるとは限らず、同業他社との競争も激しいため、求人内容やサロンの魅力をしっかりアピールする工夫が欠かせません。特に地方エリアでは、応募数が伸び悩むケースもあるため、他の採用手法と併用するのも効果的です。
美容業界専門の求人サイトは、業界志望の人材を効率よく集めたい場合や、若手人材の採用を強化したい場合におすすめの方法です。
次に、代表的な美容業界に特化した3つの求人サイトをご紹介します。
1.ホットペッパービューティーワーク
ホットペッパービューティーワークは、美容室やサロンの検索・予約で有名な「ホットペッパービューティー」が運営する求人サイトで、サロンのスタッフ情報や人気メニュー、口コミなどがホットペッパービューティーと自動連携されており、求職者が職場の雰囲気を具体的にイメージしやすいのが大きな特徴となっています。
採用側にとっては、求人原稿をフォーマットに沿って簡単に作成でき、AIによる校閲機能もあるため、表記ミスの心配も減ります。また、「SALON BOARD 採用管理 by Air WORK」と連携することで、応募から選考、採用までの管理が一元化でき、業務効率も向上させることが可能です。
2.リジョブ（Rejob）
リジョブは、美容業界最大級の求人数と会員数を誇る求人サイトです。美容師はもちろん、エステティシャンやアイリストなど幅広い職種に対応しており、正社員からアルバイト、業務委託まで多様な雇用形態の求人を掲載しています。
リジョブは、細かな条件での検索や、サロンの雰囲気が伝わる写真・PR文の掲載ができるため、求職者とのミスマッチを防ぎやすいのが特徴です。また、企業側から気になる人材にスカウトメールを送ることもでき、積極的な採用活動が可能です。料金体系は掲載料＋成果報酬型で、コストを抑えやすく、採用が決まればお祝い金制度も利用できます。全国規模で利用者が多く、地方や小規模サロンにもおすすめのサービスです。
3.キレイビズプラス
キレイビズプラスは、美容師やアイリスト、エステティシャンなど美容業界に特化した求人サイトで、全国の豊富な求人情報を掲載しています。最大の特徴は、経験豊富なアドバイザーによる無料相談や「オーダーメイド求人」の提案が受けられる点です。転職や就職が初めてで不安な方や、自分に合ったサロンをじっくり探したい方にも親身にサポートしてくれます。
また、求人掲載や利用は無料で、採用が決まった場合のみ成果報酬が発生する仕組みなので、サロン側もリスクなく採用活動を始められます。
②ハローワーク
ハローワークは、全国に拠点を持つ公共の職業紹介機関で、美容師の求人にも無料で利用できるのが大きな魅力です。特に地方での採用や、地元で働きたい方をターゲットにしたい場合には効果的です。費用をかけずに求人を出せるため、採用コストを抑えたい美容室にはぴったりの方法といえるでしょう。
一方で、ハローワークを利用する際の注意点もあります。まず、登録されている求職者の中には、必ずしも美容師経験者や資格保有者が多いとは限りません。また、求人情報が多数掲載されているため、自分の美容室の求人が埋もれてしまい、なかなか応募が集まらないこともあります。さらに、採用までに時間がかかるケースも少なくありません。
ハローワークは「費用をかけず、時間に余裕を持って地元の人材をじっくり探したい」方におすすめの採用方法です。無料で利用できる分、求人票の内容や魅力の伝え方に工夫を凝らすことが、応募者を増やすポイントになります。
③総合求人サービス
総合求人サービスは、美容師だけでなく、さまざまな職種の求人を幅広く掲載している求人サイトのことです。大手総合求人サイトは登録者数が多く、元美容師や他業種からの転職希望者、有資格者と出会えるチャンスがあります。また、正社員やアルバイトなど、希望する雇用形態に合わせて募集できるのも特徴です。
一方で、現役美容師の登録者数はそれほど多くないため、即戦力を求める場合は効率が下がることも。また、求人情報が多いため自社の求人が埋もれてしまうリスクや、他業種との人材獲得競争が激しい点もデメリットとして挙げられます。
総合求人サービスは、特にキャリアチェンジや異業種からの転職を希望する人材に、コストをかけてでもアプローチしたい場合に向いている採用方法です。利用の際は、自社のターゲットや採用計画に合わせて活用しましょう。以下に代表的なサービスを紹介します。
1.リクナビNEXT
リクナビNEXTは、リクルートが運営する日本最大級の総合転職サイトです。美容業界を含む幅広い職種の求人が掲載されており、全国各地の求人情報を網羅しています。
自分の希望条件に合った求人を探しやすく、スカウト機能も充実しているため、企業から直接オファーが届くこともあります。転職活動が初めての方でも使いやすいサイト設計が特徴です。
2.マイナビ転職
マイナビ転職は、20代～30代の若手層を中心に幅広い世代に支持されている転職サイトです。美容業界の求人も多数掲載されており、未経験からチャレンジできる案件も豊富です。
履歴書や職務経歴書の書き方、面接対策など転職支援コンテンツも充実しているため、転職活動をトータルでサポートしてくれます。
3.エン転職
エン転職は、丁寧な求人情報と企業の詳細な口コミが掲載されているのが特徴の転職サイトです。
丁寧な求人票作成や、応募者とのやり取りをサポートする機能が充実しており、職場の雰囲気や価値観を伝える特集記事などもあるため、応募者とのマッチングを高められます。採用に慎重な中小サロンや美容室にもおすすめです。
④人材紹介・派遣
人材紹介や派遣サービスは、専門のエージェントを通じて美容師を採用する方法です。人材紹介は、希望条件に合った美容師を紹介してもらい、正社員として採用できるのが特徴です。
経験やスキル、資格を持つ即戦力人材と出会いやすく、採用の確実性が高い点が大きなメリットです。また、比較的短期間で採用できるため、急ぎで人材が必要な場合にも適しています。一方、派遣サービスは、必要な期間だけスタッフを確保できるので、繁忙期や急な欠員時など一時的な人手不足にも柔軟に対応できます。派遣スタッフは自社で直接雇用しないため、契約満了時にスムーズに人員調整が可能です。
ただし、どちらの方法もコスト面では求人広告より高額になる傾向があります。人材紹介の場合、採用が決まると年収の20～30％程度の手数料が発生します。派遣の場合も、派遣会社への手数料分だけ人件費が割高になる点に注意が必要です。
これらの採用方法は、コストはかけても良いから「すぐに即戦力が欲しい」「教育の余裕がない」「短期的な人手が必要」といった場合におすすめの採用方法と言えます。
1.美プロ
美プロは、美容業界に特化した転職サイトで、全国の美容師やエステティシャン、ブライダル関連職など幅広い職種の求人を掲載しています。
特徴的なのは、個人情報を伏せたまま企業から直接オファーを受け取れる仕組みがあることです。また、「未経験歓迎」や「主婦・ママ歓迎」など、さまざまな条件アイコンがついており、自分に合う求人を見つけやすいのも魅力。美プロ独自の求人も多く、他サイトにはない案件が見つかる可能性があります。
2.サロンdeジョブ
サロンdeジョブは、美容業界に特化したハイクラス転職サイトで、全国の美容師やネイリストなどの求人を豊富に取り扱っています。
キャリアコンサルタントによる丁寧なサポートが受けられ、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策なども充実。非公開求人も多く、希望や経験に合わせた最適な仕事を提案してもらえるのが強みです。転職相談だけの利用も可能なので、初めての転職活動にも安心して使えます。
3.BEAUTY CAREER
BEAUTY CAREERは、美容師やヘアメイク、ネイリストなど美容系職種に特化した求人サイトです。
エリアや職種、福利厚生など細かな条件で求人検索ができ、自分に合ったサロンを見つけやすいのが特徴。実際に働くスタッフの人柄や職場の雰囲気をチェックできるため、ミスマッチを防ぎやすい点もポイントです。
⑤求人検索エンジンの活用
近年、美容師採用において注目を集めているのが求人検索エンジンの活用です。求人検索エンジンは、インターネット上にあるさまざまな求人情報をまとめて検索できるサービスで、これらは複数の求人サイトに掲載されている情報をまとめて表示するサービスで、求職者にとって非常に利便性が高いため、多くのアクセスが期待できます。
求人検索エンジンは無料でも掲載可能なケースが多く、費用をかけずに長期間求人を掲載できるため、採用予算が限られている美容室にもおすすめです。また、全国の求職者にアプローチできるので、都市部だけでなく地方での採用にも効果的です。
一方で、求人票の作成や運用は自分で行う必要があり、掲載したからといって必ず応募があるとは限りません。求職者の目に留まるよう、求人内容の工夫や定期的な見直しが大切です。
求人検索エンジンは、コストを抑えつつ広く人材を集めたい場合や、求人情報を長く公開しておきたいときに特に有効な採用方法です。手軽に始められるので、他の採用方法と組み合わせて活用するのもおすすめです。
1.Indeed
Indeedは、世界最大級の求人検索エンジンで、Web上のさまざまな求人情報を一括で集約・掲載できる点が大きな特徴です。企業は無料で求人を掲載できるほか、有料のスポンサー求人（クリック課金型広告）を活用すれば、検索結果の上位に自社の求人を表示させることも可能です。月間数千万人規模のユーザーが利用しており、幅広い業界や職種、地域の求職者にリーチできるため、応募数の増加や新たな人材との出会いが期待できます。
一方で、求人掲載後の管理や応募者対応は自社で行う必要があり、求人情報の内容や見せ方を工夫しないと埋もれてしまうこともあります。また、IndeedはSEOにも強く、GoogleやYahoo!検索でも上位に表示されやすいため、地方採用にも強みを発揮します。コストを抑えつつ多くの求職者にアプローチしたい場合や、幅広い層からの応募を集めたい場合に特に有効なサービスです。
2.スタンバイ
スタンバイは、LINEヤフーが運営する国内最大級の求人検索サービスで、幅広い世代の求職者が利用しています。特にスマートフォンでの閲覧に最適化されており、写真や動画を使った求人掲載もできるため、サロンの雰囲気や魅力を視覚的にしっかり伝えられるのが特徴です。
求人は無料で掲載でき、さらにクリック課金型の有料広告を利用すれば、Yahoo! JAPANのトップページや検索結果上位に表示され、より多くの求職者にアプローチできます。企業アカウントを作成して自社の情報を発信できるため、サロンのブランディングにも役立ちます。全国どこでも利用でき、柔軟なコスト管理と高い集客力を両立できるのが大きな魅力です。
3.求人ボックス
求人ボックスは、カカクコムが運営する国内最大級の求人検索エンジンで、全国のさまざまな求人情報を自動収集し、月間1,000万人以上のユーザーに提供しています。
企業や店舗は「採用ボード」機能を使ってオリジナルの求人ページを無料で作成・掲載できるほか、既存の求人サイトや自社採用ページの情報も自動で取り込まれます。有料プランではクリック課金型広告が利用でき、クリック単価を設定することで、検索結果の上位に求人を表示させ、より多くの求職者にアプローチすることが可能です。
シンプルな料金体系と高いコストパフォーマンスで、小規模事業者やコストを抑えたい企業にも適しています。また、Googleしごと検索との連携にも対応しており、求人情報の拡散力も高いのが特徴です。
⑥リファラル採用（紹介採用）
リファラル採用とは、現在働いているスタッフから友人や知人を紹介してもらい、その方を採用候補とする方法です。美容師の採用においては、スタッフ同士のネットワークを活かせる点が大きな特徴です。
メリットとしては、紹介者を通じて応募者の人柄や仕事ぶりを事前に知ることができるため、ミスマッチが起こりにくく、定着率も高まりやすい点が挙げられます。また、求人広告などの費用を抑えられるのも魅力です。さらに、実際に働いているスタッフが「この人と一緒に働きたい」と思う方を紹介するため、職場の雰囲気に馴染みやすい人材を採用しやすいのもポイントです。社員紹介制度を設けて、紹介者・被紹介者の双方にインセンティブを出すなどすれば、協力体制を築くことができるでしょう。
一方で、スタッフの紹介に頼るため、応募者の数が限られることや、紹介者と被紹介者の関係性によっては、トラブルが起きた際に職場の人間関係に影響が出てしまう可能性があることがデメリットとして挙げられます。また、紹介が増えない場合は採用が進まないこともあるため、他の採用方法と併用するのがおすすめです。
リファラル採用は、スタッフのつながりを活かした温かみのある採用方法です。採用までに時間がかかってしまっても良いが信頼できる人材を迎えたいという美容室にぴったりの採用方法と言えるでしょう。
⑦SNSやYOUTUBEでの情報発信
InstagramやTikTokなどのSNSやYouTubeを活用した情報発信は、美容師採用において近年ますます注目されています。これらのツールを使うことで、お店の雰囲気やスタッフの人柄、日々の仕事風景などをリアルタイムで発信でき、求職者に「ここで働いてみたい」と感じてもらいやすくなります。特に、若年層の美容師志望者にとっては、SNSでの情報が応募を決めるきっかけになることも少なくありません。
メリットとしては、無料または低コストで広く情報発信できる点や、お店の魅力を写真や動画で直感的に伝えられる点が挙げられます。また、フォロワーや視聴者とのコミュニケーションを通じて、ファンや将来の応募者を育てることも可能です。
一方で情報発信を継続する手間が発生することや、コンテンツの質によってはイメージダウンにつながるリスクもあります。また、すぐに応募につながるとは限らないため、他の採用方法と併用することをおすすめします。
⑧ホームページや自社採用サイトの構築
最後に、自身の美容室ホームページや採用専用サイトの活用も欠かせません。ホームページや採用専用サイトは、お店の雰囲気やスタッフの人柄、サロンのこだわりなどを写真や動画、文章でしっかり伝えられるのが特徴です。
サイトで美容室の普段の様子、スタッフの声が分かれば、応募を検討している美容師は安心して応募しやすくなります。また、ブランディングにも繋がり、SNSや求人検索エンジンと連携させることで、幅広い層へのアプローチも可能です。また、サロンの理念や雰囲気に共感した人材が集まりやすく、ミスマッチの少ない採用につながる点もメリットと言えるでしょう。
一方で、サイトの制作や運用には一定の手間やコストがかかり、知名度が低い場合はサイト自体を見つけてもらいにくいという課題もあります。効果的に活用するためには、定期的な情報更新やSNSなど他の媒体との組み合わせが大切です。
ホームページや自社採用サイトは、お店の個性をしっかり伝えたい方や、長期的に自分たちに合う人材を集めていきたい美容室に特におすすめの方法といえます。
美容室で採用を成功させるための4つのポイント
ここまで、美容師採用における具体的な方法を紹介してきましたが、実際に採用活動を成功させるためには、戦略的な運用が不可欠です。ただ媒体を利用するだけではなく、下記のようなポイントを意識することで、より効果的に応募者を集めることができます。
①採用方法を組み合わせる
現在、美容師の求職動向は、SNSや美容専用サイトと多様化しています。そのため、美容師の採用方法は、どれか1つに絞るのではなく、複数の採用方法を組み合わせることが大事です。
例えば、無料の検索エンジンや求人サイトに掲載しながらSNSで日常の様子を発信したり、既存スタッフから紹介を募ったりすることで、異なる層に同時にアプローチできます。
媒体ごとの特徴を理解して、ターゲット層ごとに適した配信方法を見極めることで、より効率的な採用を行うことができるでしょう。
②求人票の作り込みは美容師採用成功のカギ
美容師の採用活動において、求人票の内容をしっかり作り込むことは非常に重要です。掲載媒体がどれだけ優れていても、求人票の内容が薄ければ求職者の心は動きません。
求職者は求人票を通してお店の雰囲気や働き方、将来のキャリアイメージを膨らませるため、給与や待遇を具体的に記載することが大切です。例えば「月給18万円以上」といった下限だけでなく、「月給18万円～35万円」など幅を持たせたり、経験年数ごとの給与例や年収例を添えることで、入社後の成長や収入アップをイメージしやすくなります。
また、昇給や賞与の有無、福利厚生についても丁寧に明記しましょう。さらに、店内の写真やスタッフの日常が分かる動画などを掲載すれば、実際の職場の雰囲気を伝えることができ、他店との差別化にもつながります。求職者の視点に立ち、細部まで工夫を凝らした求人票を作成することが、採用成功への大きな一歩です。
美容師の採用活動における求人票で気をつけるポイントについては、下記記事でもご紹介していますので、参考にしてみてください。
③ダイレクトリクルーティングで「攻め」の採用
美容師は、業界全体で不足している状態です。そのため、近年では、スカウト型の採用も一般的になってきています。
スカウト型の採用は、いわば「攻め」の採用で、自社が求める人物像に対して積極的にアプローチする採用方法です。リジョブやリクナビNEXTなど、多くの媒体にはスカウト機能があり、条件に合った求職者へ直接メッセージを送ることができるようになっています。
これにより、求職者からの応募を待つ「受け身」の採用では巡り合えなかった自身の美容室に合った美容師やスタッフを採用することができます。即戦力を求める場合には特に利用したい戦術と言えます。
④SNSやホームページ、美容サイトの情報もこまめに更新
美容師志望者は、求人情報だけでなく、実際に働くサロンの雰囲気や実績もチェックしています。
そのため、SNSやホームページ、美容関連の情報サイトなど、求職者が訪れる可能性のあるページは常に最新の状態に保ちましょう。よくあるのが、「〇〇で書いてあったことと違う…」ということ。そういった状態では、求職者も安心して応募しにくくなってしまいます。複数のサイトや採用方法を行っている美容室は特に気をつけるようにしましょう。
サロンの「今」を伝えるには、スタッフの入れ替えや新しいメニューの追加、イベント情報などを発信することが大事です。更新頻度の高さが信頼感にもつながるということは、ぜひ覚えておいてください。
美容師の採用方法についてよくあるQ&A
Q：求人を出しても応募が集まらないのはどうしてですか？
A:応募が集まらない原因は、求人票の内容や掲載する媒体、時期の選定、そしてサロンの魅力がうまく伝わっていないことにあるかもしれません。仕事内容や給与などの基本情報に加え、サロンの雰囲気や働く魅力を具体的に伝えることが大切です。また、媒体ごとのユーザー層の違いを把握し、自店のターゲット層に合った媒体を選ぶことも応募数を左右する大きなポイントです。
Q：他店と差別化するにはどうすれば良いですか？
A:美容室の差別化には、自店の「強み」や「個性」を明確に打ち出すことが重要です。たとえば、教育体制に力を入れている、アットホームな雰囲気、撮影やSNS活動に積極的など、他店にはないポイントを伝えましょう。また、働きやすい制度やライフスタイルに合わせた勤務体系なども魅力となります。自店の魅力をビジュアルや動画で表現することで、より印象的な差別化が可能です。
Q：求人媒体や採用方法はどう選べば良いですか？
A:まずは、自店が求める人材像を明確にすることから始めましょう。若手を採用したいのか、即戦力が欲しいのかによって、有効な媒体や方法は異なります。若手向けならSNSや専門学校との連携、経験者を狙うならスカウト機能付きの求人サイトや人材紹介サービスが効果的です。採用にかけられる予算や手間とのバランスも考慮し、必要に応じて複数の採用方法を組み合わせると良いでしょう。
まとめ
この記事では、美容師の8つの採用方法と選び方のポイント、採用活動を成功させるための4つのコツについてお話しました。
美容師の採用方法は、求人サイトや紹介制度、SNS、採用サイトなど、多岐にわたる方法があります。大事なのは「〇〇が良い」という言葉に流されるのではなく、「どの方法が自身の美容室に合っているか」を見極め、戦略的に活用することです。また、近年はSNSやサイトを通じて魅力的な情報発信や求職者との接点を広げる活動が重要になってきています。
ぜひここでお伝えした媒体の特性を参考に、効率的な美容師採用を成功させてください。
美容師の採用でお困りなら採用代行サービスがおすすめ
ここまで、美容師の採用方法についてお伝えしましたが、「こんなにある中で何を選べば良いか分からない」「継続的に更新するのは通常業務もあるし難しい」という方もいるでしょう。そんな方は、採用活動をすべて美容室の代わりに一括して行う「採用代行」を利用してみてはいかがでしょうか？
美容業界に特化した採用支援サービス「ビヨウノサイヨウブ」は、美容師採用に強い求人媒体の選定から、求人票の作成、採用ブランディングのアドバイスまで、採用活動全体を一貫してサポートしています。
採用成功率は業界トップクラスの92％を誇り、これまで多くの美容室やサロンの人材確保を支援してきました。月額10万円という分かりやすい料金設定で、豊富な業界データとノウハウを活かし、サロンごとの課題や希望に寄り添った最適な採用戦略を提案しています。ぜひこの機会にご検討ください。
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＜参考文献＞
【美容師 × 採用】人手不足解消のための求人方法。美容師採用で最初にすべきこととは？
美容業界におすすめの転職サイト・エージェント18選｜口コミや特徴も紹介
